
2022年5月17日に開催された定例総会において再任され、本年度も会長を務めることになりましたアッヴィ合同会社の大須賀です。医薬品企業法務研究会(医法研)は、1981年4月に設立され、昨年で40周年を迎えた医薬品企業、医薬関連企業の法務・コンプライアンス関連の唯一の研究団体です。会員企業105社、登録会員数362名(2022年6月13日現在)から構成され、おかげさまで今日では医薬品及び医薬品関連業界の法務系シンクタンクとして認知いただくまでになっています。
製造工程の逸脱問題に端を発した製品供給不足問題は解消傾向にはあるものの、引き続き医療現場に少なからず影響を及ぼしています。また、個人情報保護法、公益通報者保護法の改正による法的な観点からの体制の見直しのみならず、ステークホルダーからのESG経営に対するニーズの高まりにより、様々な側面から、会社としてのガバナンス体制の拡充と実効性の担保が求められ、私たちの企業活動の在り方が引き続き問われる業界内外の環境となっているのではないかと認識をしています。
このような環境の中で、医法研においては、法的な問題はもちろんのこと、コンプライアンス、医療問題、臨床研究、治験補償等の幅広いテーマについて、研究部会活動を通じての研究の機会と、月例会特別講演及び法務実務講座を通じての研鑽の機会をご提供しています。各社の実務により有益な研究と研鑽の実現を目指して、研究部会においては研究部会アドバイザーとして、特別講演及び法務実務講座においては講師として、それぞれ外部の専門家または有識者の皆さまにもご支援をいただいています。WithコロナからAfterコロナへと向かう中で、催事については、会場開催とリモート開催の双方のメリットを活かすべく、ハイブリッド開催の円滑な運用を確立し、また、適時且つ必要十分な情報提供ができるようホームページを始めとしたインフラ整備についても真摯に努めたいと考えています。
会員会社における更なる組織または体制の整備に少しでも貢献できる医法研であり続けると同時に、他団体との連携を含めて、当業界における唯一の法務系研究会として業界に更なる貢献ができるよう、微力ながら努めてまいりますので、引き続き、ご支援、ご協力のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
2022年6月
医薬品企業法務研究会
会長 大須賀 久人